バブル経済全盛期の頃、日曜日の新聞は2、3ページが求人広告に費やされていて、就職や転職情報誌の種類もたくさんありました。特に、職業選択の自由を謳い文句に女性の仕事に特化した情報誌も発売され、若い世代にとっては職種は自由に選ぶことができて会社も自分の好みに合ったものを選ぶ権利が就職希望者の方にありました。バブル経済が終焉を迎え、不況が到来すると企業は人材採用の抑制に走り、新聞の求人欄も極端に少なくなってしまいます。就職情報誌はごく限られた件数だけが生き残りページ数も薄くなりました。
終身雇用制度が当然と考えられていた日本の企業でもリストラがはじまり、サラリーマンの間に動揺が見られるようになりました。1990年から2000年頃のあいだにバブル経済とその崩壊に伴う不況を体験した日本の企業社会は、180度の転換を余儀なくされました。
毎日面接試験を受けて内定通知を受け取る光景から、失業給付受給の長蛇の順番待ちの光景へと悪夢でも見ているような印象を受けました。
新卒で入社した会社を一度離職すると、特別キャリアを持った人でもない限り前職より待遇の良い会社に入ることは難しくなりますが、専門職に就いていた人は不況下でも高待遇の転職が期待できます。知的財産や法務、財務などの仕事を一環して行なっていた人は、どこの企業でも引く手あまたのようです。現在、リーマンショック後低迷していた学生の採用も、好転しつつあります。景気回復によって、女性の仕事の求人も増加傾向にあるようです。バブル崩壊やリーマンショックによって、辛酸をなめた才能ある女性の捲土重来を期して頑張って欲しいと思います。